【不動産投資の始め方】インターネットでの基本的な物件探しについて解説します。
誰でも「いい物件」がほしいわけですが、相場観がなければ、どれが「いい物件」か判断できません。
その判断ができるように、不動産サイトを毎日チェックして、相場観を養うことが必要という内容の記事を以前に書きました。
【関連記事】【不動産投資の始め方】「いい物件」を見極める力をつける方法!
この記事では、不動産サイトでの問い合わせや情報収集、不動産業者とのやり取りなどについて解説します。
メールで問い合わせをして、住宅地図、レントロールなどをもらう
不動産サイトを見ていて、「これは割安だな」と思える物件があったら、資料請求をしてみましょう。
物件ページには、問い合わせフォームがあります。そこにメールアドレスや名前などを入力すれば、物件を掲載している不動産業者へメールが届く仕組みになってます。
「物件資料を送ってほしい」という欄にチェックすればいいです。
送ってもらえる情報は以下のようなモノです。
・物件写真(外観・室内)
・固定資産税証明書
・家賃表(レントロール)
・運営費用一覧
・購入時費用一覧
・登記情報
どんな資料を用意しているかは不動産会社で異なります。
戸建てであれば、簡単な資料であることが多いです。
詳しい地図(住宅地図)や物件写真、固定資産証明書くらいです。
アパート・マンションであれば、家賃表、運営費用一覧、購入時経費一覧、固定資産税証明書、登記情報なども送付してもらえることが多いです。
なかには、HPの掲載情報とほぼ同じ内容のチラシデータだけを送ってくる業者もあります。そのような業者には、改めて、レントロールや登記情報の提供をお願いします。
家賃表はレントロールと呼ばれるもので、どの部屋がどのくらいの家賃で貸し出されているのかを確認できます。詳しいものであれば、入居開始時期を書いたものもあります。
運営費一覧は、アパート・マンションを運営するうえでかかる経費を書き出したものです。例えば、固定資産税、共用部電気代、共用部水道代、定期清掃費、管理費などです。
購入時経費一覧は、購入時にかかる経費の額を試算したものです。具体的には、売買代金、仲介手数料、登録免許税、司法書士報酬、固定資産税清算金などです。
登記情報は、登記簿のコピーをそのまま送ってもらえます。抵当権設定の状況などを確認できます。
立地、設備、周辺環境などを確認
資料をもらったら、どのようなところを確認すればいいのでしょうか。
まずは、立地です。
詳しい住所が分かったのであれば、グーグルマップなどで物件周辺を確認しましょう。
隣接物件や接道の状況が分かったり、航空写真では屋根の状況なども見ることができます。
大きな道路や商業施設へのアクセスなどもポイントです。
ファミリー物件であれば、学校までの距離なども確認しましょう。
物件の写真があれば、外壁、風呂、トイレなどを確認します。
大きな修繕費がかかるところに目星を付けます。
また、ガス設備、上下水道設備なども確認します。
浄化槽であれば、メンテ費用などの負担があります。
そのように物件、設備、周辺の状況を確認して、実質的な利回りを計算してみます。
資料だけでは分からない部分もありますので、概算です。
計算してみて、「安いかもしれない」となったら実際に物件を見に行きます。
利回りについては、以下の記事を参照ください。
【関連記事】表面利回りと実質利回りの計算の仕方を解説
「買う可能性がない」のであれば、アポは入れない
資料の取り寄せをして、確認するという作業をしていると、いろんな知識が増えるはずです。
不動産業者もメールであれば手間もかからないので、気軽に資料を取り寄せて大丈夫です。
勉強ではなく、購入に向けた活動となれば、不動産業者にアポイントをとって、物件を案内してもらうことになります。
まず、物件資料を送ってもらった担当者に電話をして時間を調整します。
ただ、「買うつもりはないけど、室内を見せてもらおう」という行為は辞めた方がいいです。
不動産業者も仕事ですので、契約しないお客=お金を落とさないお客に時間を使いたくないはずです。
内見をする場合、「少しでも買う可能性がある物件」を見せてもらうようにしましょう。
「冷やかし」での見学はしない、ということです。
それは、不動産業者との信頼関係を築くためです。
自分が担当者だった場合で考えてみてください。
時間を作って、汗をかきながら、物件を案内しても、お客さんは全然買う気がない。
物件の悪いところを指摘するけど、自己資金もないみたいだし、融資を受けるめども立っていない。
そんなお客さんだったら、次に売り物件の話があっても、紹介したいと思いませんよね。
逆に考えると、対応次第で次の物件につながる可能性があります。
時間を作って、汗をかきながら、物件を案内すると、お客さんは興味を持ってくれた。
修繕の必要な部分もあるけど、「●●万円くらいをかけてリフォームすれば十分に使える」と判断してもらえた。
しかし、価格の面で折り合えなかった。
まだ投資物件は持っていない人だけど、自己資金はある程度貯めているようだ。
どんな物件を探しているかニーズを把握して、ニーズに合いそうな物件があったら紹介してみよう。
と、考えるのではないでしょうか。
実際、物件を見に行っても、想定以上に室内の状態が悪かったり、先に買付が入っていたり、価格が折り合わずに、購入に至らない場合も多いです。
不動産業者としては、物件の契約・決済に至って、初めて仲介手数料がもらえるのです。
だから、不動産業者の担当者は「買わない客」「買えない客」に時間を使うよりも、「買える客」に物件を紹介したいのです。
低価格帯の物件であれば、なおさら早く捌きたいはずです。
例えば、500万円ほどの古い戸建であれば、仲介手数料は23万円ほどです。
買主と売主の両方から仲介手数料をもらっても50万円ほどです。
不動産業者は、何回も物件を案内するのではなく、「買える客」に早く売ってしまいたいのです。
例え、見に行った物件を買わなくても、担当者に「買える客」であることを分かってもらって、次につなげましょう。
別の記事で、自己資金を貯めながら不動産投資の勉強をすればいいと書いています。
それは、自己資金を貯めることで、物件を見に行ったとき、「買える客」となるためです。
インターネットでの物件探しのまとめ
記事のポイントは以下の通りです。
②資料をもとに、立地、設備、環境などを確認する
③わかる範囲で、利回りを計算してみる
④「いい物件」の可能性がある場合は、物件を見に行く
⑤不動産業者には「買える客」であることをアピール
勉強中であれば、①~③を繰り返して感覚をつかみましょう。
物件のチェックポイントや価格交渉については、別の記事に書きたいと思います。
コメント