【不動産投資の始め方】物件のチェックポイントについてです。
売戸建や売アパートの物件資料を確認して、内見をしたい物件があったら、不動産会社にアポイントをとります。
「何も分からないから、とにかく見てみよう」、「勉強のために見てみよう」という気持ちもわかりますが、できる限り「買う可能性がある物件」を見に行くようにしましょう。
不動産会社のスタッフは、少なくとも1~2時間程度の時間を使って、物件を案内してくれる訳ですから、冷やかしの内見は失礼です。
それに、事前に物件資料を見て、担当者に確認したい点などはまとめておくと、聞き忘れもありません。
実際に物件を見に行くときにのチェックポイントを説明します。
内見で内部、外部、周辺環境を確認する
せっかく物件周辺に足を運ぶのですから、建物だけでなく、周辺環境も確認しましょう。
地図上である程度は把握できますが、実際に行ってみると、道の細さや周辺建物の高さなどが分かります。
外観、室内、周辺環境の主なチェックポイントは以下の通りです。
〇外壁のチョーキング・ひび・汚れ
〇基礎部分のひび割れの有無
〇外階段などの錆・腐食
〇軒天の汚れ
○屋根の状況
○放置された粗大ごみの有無
〇サッシ・ドアの建付け
○床のたわみ・床鳴りの有無
○トイレの汚れ・補修の必要性
○浴室の汚れ・補修の必要性
○洗面台の取り換えの必要性
○キッチンの汚れ・不具合
○日当たり
○コンセントの位置・数
○床下の状況確認
○駅・バス停からの距離
○前面道路の広さ
○スーパーや学校からの距離
○川や崖との距離
○墓地や遊技場の有無
○ライバル物件の有無・空室状況
リフォーム費用が大きくなる水回りは要チェック!
リフォーム費用が大きくなるのはトイレ、浴室、外壁、屋根などです。
水回りの設備は、実際に水を流してみることをおすすめします。
築古の物件であれば、水道管からの水漏れがある場合がありますので、確認しましょう。
和式トイレの洋式化や、便器の入れ替えが必要となると、10万円近くかかってしまいます。
もちろん、DIYすれば安くできますが、初心者にはハードルが高い作業です。
浴室もユニットバスの入れ替えとなると、数十万円の費用になります。
補修や清掃で対応できる範囲かを確認しましょう。
あくまでも私の感覚ですが、築30年以内であれば補修で十分対応できるものが多いと思います。
古いタイル張りの浴室でも、清掃やバスパネルで仕上げることができればリフォーム費用を抑えることができます。
そのほか、室内ではカビ臭くないかを確認しましょう。
日当たりが悪かったり、床下に湿気が溜まりやすいと、どうしてもカビが発生しやすくなります。
外壁塗装が古くなると、白い粉が表面に出るチョーキングという状況になります。
長く保有するのであれば、外壁は塗装の時期を見極める必要があります。
汚れだけであれば、高圧洗浄だけで済む場合もあります。
屋根も可能であれば外から確認しましょう。下から確認できない場合、グーグルマップの航空写真で確認できる場合もあります。
外壁・屋根の痛みが激しい場合は、案内してくれている担当者に「あと何年くらいで塗装が必要ですか?その場合、費用はどのくらいですか?」と聞いてみましょう。
ただ、売買担当者が物件の管理・補修について詳しいとは限りません。
その答えを鵜呑みにするのではなく、あとで自分で標準的な価格を調べてみましょう。
すぐに必要なリフォームか、将来的に必要なリフォームか
空室がある場合、リフォームや原状回復工事を行う必要がある場合が多いと思います。
完璧にリフォームしようと思うといくらお金があっても足りません。
物件にもよりますが、個人的には最低限のリフォームにして、低めの家賃で募集した方がいいと思います。
一方、外壁塗装などはすぐに必要な工事とは限りません。
しっかりキャッシュが残る物件であれば、数年後に貯まったキャッシュで外壁塗装をすればいいと思います。
逆に言えば、将来的な支出を見込んだ価格で買わければいけません。
総投資額を計算してみる
内見をしたら、どのくらいの投資額になるのか計算をしてみます。
詳しいリフォーム費用まではわかりませんので、概算で考えます。
例えば、「内装で20万程度、外壁の補修で30万程度、最大で合計50万程度かな」、「浴室もリフォームすると100万円くらい。最低限であれば、30万円」というイメージです。
想定以上にリフォーム代がかかる場合でも、値引きができれば問題ないかもしれません。
ただ、最初はリフォームの概算費用も分からないと思います。
率直に担当者に聞いてみたり、自分で標準的な工事価格を調べてみる必要があります。
もちろん、本気で購入を考える場合は、業者さんに見積もりをとればいいです。
ただ、「割安な物件」であれば、業者さんに見積もりをとる時間的な余裕がない場合があります。
リフォームの方法や費用の想定については、経験を積んでいくしかありません。
【関連記事】【不動産投資の始め方】表面利回りと実質利回りの計算の仕方を解説
「買える客」をアピールして、次につなげる
物件を実際に見て、物件価格、リフォーム費用、想定家賃、客付けの難易度などを総合的することになります。
しかし、価格などが折り合わずに購入に至らないことの方が多いです。
ただ、大事なのは、次の物件の紹介につなげることです。
「自己資金は400万円で、築30年くらいまでの戸建てを探している」、「古くてもいいので、利回りの高い1000万円台のアパートを探している」など、担当者に自分の要望を伝えるようにしましょう。
自己資金などをきちんと示して、「買えるお客さん」であることをアピールするのです。
担当者としても、「買えないお客さん」に物件を案内をしたくはありません。
「買える客さん」であれば、優先して情報をくれる可能性もあります。
ただ、買いたい物件の条件は、若干緩くして伝えるようにした方がいいです。
例えば、「400万円以内で築古戸建てがほしい」と思っていても、「700万円まででほしい」と伝えましょう。
アパートであれば、「利回り12%を目指したい」と思っていても、「利回り10%程度であれば検討します」と伝えます。
紹介してもらった物件のなかで、指し値が可能な物件については交渉をすればいいと思います。
どのようにマイナス部分をカバーするかを考える
おそらく、探しても、探しても100点の物件はありません。
「状態も良くて、立地も良くて、新しくて、安い」なんて物件はないです。
足りない部分があっても、それを補うことができるかがポイントです。
例えば、リフォーム代がかかりそうな物件でも、DIYをしたり、良心的な職人さんを知っていれば、利回りを上げることができます。
空室が多い物件でも、共用部分が汚れていたり、空室対策を怠っていたことが原因であれば、管理会社と協力して物件を磨きなおせば、満室にできるかもしれません。
自分だったら、どのようにマイナス点をカバーできるかを考えるようにしましょう。
以上、中古戸建、中古アパートの内見時のチェックポイントなどを解説しました。
不動産は同じ物件はありませんので、物件によって見るべきポイントは違うと思います。
ただ、紹介したのは、どの物件でも共通して確認すべきポイントですので、これから不動産投資を始める方の参考になれば幸いです。
【関連記事】【不動産投資の始め方】「いい物件」を見極める力をつける方法!
コメント